寝台列車Thello

昨年の11月にイタリアのベレッタ社に取材に出かけた。ベレッタのあるガルドネは車で行くには遠いし、飛行機だと空港からレンタカーが必要だし...結構踏ん切りがつかないところにあった。そこで、調べてみたらなんとパリから最寄りのブレシアまで直通で列車が!それも寝台だ!パリ発ベネチア行きの列車テロ。フランスの会社の割にSNCF扱いでは無いようで気がつかなかったのだ。

 パリ東駅を午後8時に出て翌朝7時にブレシアに着く。カシオペアのように楽しい旅となるか!?

乗車して自分のコンパートメントにたどり着く。狭いが一人なら十分。ワクワクだ。トイレは共同。トイレに行ってみよう...あれ?鍵がない。外からかけられない。荷物もあるのでこれは心配だ。検札があるはずなのでそれまで待とう。やや膀胱が厳しくなる頃、発車して1時間はを廻ったところでようやく検札。各車両に車掌がいて彼らに言えば鍵をかけてくれる事がわかった。オリエント急行のようだ。これで安心してトイレ、そして楽しみの一つ食堂車で食事だ。

 寝台列車は特急や、飛行機に比べれば安い。安上がりに済まそうというのがほとんどでレストランはガラガラ。ウェルカムドリンクが出て食事となった。カシオペアやオリエント急行とは違って電子レンジでチンした食事だ。まあ、それはそれでいい。となりに座ったのは日本人。声をかけるとナイジェリアから来たというご夫婦。危険なところなので休暇が長い。そこでヨーロッパ周遊だそうだ。こんな出会いもあるのが寝台列車。お酒がおいしかったです。


 さて、明日は仕事なのでねましょう。パリを出た後、ディジョンで停まった。すぐに出発した。床につくが揺れる。結構な騒音。それにわくわく感もあってなかなか寝付けない。ようやくウトウトしたところでスイスをぬけてイタリアに入った車両に乗り込んできたのは税関職員だ。たたき起こされスーツケースを全部開けさせられた。それから2時間した朝5時。パスポート返却でまた起こされる。6時にはミラノに着くからだ。ということでほとんど睡眠が取れない状態でミラノ。計算だとあと1時間ほどでブレシア。放送とかもなくドキドキしながら降りる準備。1時間を経過したが停まる様子もない。結局8時過ぎにブレシアに到着。遅れたのか、なんだったのか理由はわからず。とにかく着いたのだ。


 仕事をしてガルドネで1泊。そしてその翌日またまたパリに向けてテロで。今度は夜9時半の便。これがまた来ない。15分ほど遅れて入線。何とか目的のコンパートメントに。もう時間が遅いのですでにベッドが出来ている。食堂車もあきらめてすでにブレシアで食事を済ませていたのでさっさとねることに。今回は邪魔されることなく朝を迎えた。ただし、ディジョン停車時にかなりの乗客が乗り込んできた。その騒がしさで目が覚めた。すでに6時を過ぎてはいたが。この頃、パリの日の出は8時半ごろ。せっかくの朝なのにほとんど車窓は見ることが出来ず。クロワッサンとコーヒーとオレンジジュースの朝食をコンパートメントで済ませてパリの到着まで、旅の余韻を楽しんだ。


 良く出かけるハンガリーも直通で寝台車があればいいのだがどうもないようだ。日本では今年いっぱいで北斗星やトワイライトエクスプレスなども廃線が決まったようだ。こういうゆったりした列車の旅行が出来なくなるのはさみしい限り。ヨーロッパならではの夜行列車をもっと利用していこうと思う次第であります。

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コメント: 2
  • #1

    Densuke (水曜日, 21 1月 2015 20:06)

    寝台車は確かに寝にくい場合も多いですが風情があって好きです。イタリアの鉄道は概して列車が遅れますね。来るだけマシ、という話もあるくらいで、、、
    ベルリンからパリへ行く寝台列車は残念ながら廃止になってしまいました。

  • #2

    cycle-shooting (水曜日, 21 1月 2015 20:09)

    Densukeさま 
    ご無沙汰しております。

    >寝台車は確かに寝にくい場合も多いですが風情があって好きです。
    いや〜いいです。あ、私の場合は個室に限りますが。

    ベルリン-パリもあったんですね。寝台電車で行ける先に旅に行きたいです。
    北欧とかに列車ごとフェリーに乗っちゃうのとかも味わってみたいです。