Huret vs SACHS Jubilee リア

Huret Jubilee
Huret Jubilee

ディレーラーの取り付けをよくわかっていないズブの素人の私が今回学んだこと。それはディレーラーを固定しているボルトをエンドを通してナットで適度な所で固定しディレーラーがフローティングの状態になっているようにすることだ。要はディレーラーは宙ぶらりんにしておかなければいけないわけです。

手持ちのSACHSの穴あきガイドプレートとジャンクで手に入れたHuretのアーム部分を一体にしてHuretロゴの穴あきガイドプレートにしようというセコイアイデアから疑問が持ち上がったのだ。それは、簡単に組換がすんだディレーラーをバイクに取り付けようとした時だ。いくらやってもボルトがエンド部分を飛び出してこないのだ。どちらのネジを使っても結果は一緒。これでは怖くて乗れないと諦めて元に戻した。それは以前のブログでお知らせ済み。今度はアドバイスいただいた皆様から写真で説明しろとのことで撮影しながらやって気がついた!ボルトのトラブルではなくなんと爪が干渉しているだけだったのだ!

Huret Jubilee

そこで、見比べてみた爪。ひだりのSACHSは短く横の幅広く耐久性もありそうだ。Huretのものは長く薄い。ただそれだけなのでここを削ってやれば住むことだ。多くのジュビリーファンが取り付けるときに同じようなトラブルに出会った人はいなかったのだろうか?それともみんなHuret純正の4時方向の爪のものをちゃんと使うのが常識なのだろうか?まあ、これで一件落着です。一時期はせっかくレストアしたジャンク品をジャンク品として手放そうかとまで思ったところでした!

Huret Jubilee

そして、先日カタログページのリンクを教えていただいてそれをじっくり見るとSACHSのボルトに違いを発見。それはこの写真。右がSACHS。ボルトの内側にさらにボルトが隠れていたのだ!Huretはただ穴が開いているだけ。最初に疑った長さはほぼ同じ。ネジ山のない部分の幅がSACHSのほうがやや多いだけ。

Huret Jubilee

その穴の方から見てみると右のSACHSには切り込みが4箇所あり内ネジを締め込むことで広がってナットの脱落を防止できるわけだ。あるいはナットなしでもエンド部分でここを広げて固定することもできそうだ。

 

Huret Jubilee

ついでに別の違いも。小さいところですがワイヤーを挟むネジとワッシャーが。Huretの方には4mmのヘキサゴン、SACHSは5mm。ボルトの径は一緒で交換も可能。で確実に掴みそうなワッシャーを持つHuretのものをSACHSに。つまりHuretにはSACHSのものが。でSACHSのものがついたHuretをバイクに取り付けると一番奥のギアにチェーンが行かない。調整用のネジを見るとそこには隙間ができている。で、ワイヤーを外して手で押してやるとその位置まで行く。と言うことは?そうだ。その交換したボルトが締め込むとアームのピンの頭に干渉して移動量を制限してしまっていたのだ!ここもボルトをちょっとだけけづってやれば済む...というようにすんなりと取り付けられないのがHuret...いや、フランス製品なのか!?

Huret Jubilee

それと、ワイヤーの受けの肉厚が倍位に違う。もちろん厚いのがSACHS。

Huret Jubilee

上から見てもこのとおり。案の定、みぎのHuretはやや凹みができてしまっている。

Alex Singer

ちなみにこれが紫サンジェのエンド部分。Huret純正でカンパの位置。

ということでたくさんのお勉強をさせてくれたジュビリーでした。ベテランの皆様には「な〜んだ〜」なんでしょうけど、初心者の私には全てが新しいのです。そうだ、もうひとつの違いが。SACHSにはガイドプーリーを回転(?)させるメインスプリングにちょっとしたカバーが付きます。あとは各部スプリングの曲げ方も微妙に違ったりもしてますがそのあたりは実質的には影響がなさそうなので割愛です...

 

これで紫も緑も前後ジュビリーがつけることができそうです!

あ、まだ、紫にはフロントを取り付ける作業があったんだ...すんなり行くかな〜

ちなみに、フロントですが四ツ穴のバンド付きはメッキ処理がされています。

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コメント: 13
  • #1

    バカボン (月曜日, 23 1月 2012 08:29)

    素晴らしい考察です。
    めでたいですなあ!!
    そうやって、自転車沼に入り込むのですね。
    自分で組む、調子を出していく・・・これも楽しみの一つですし、愛着が増しますね。

    でも、僕のサンジェールは、黙って交換出来たから、勿論、削るなんて事もしなかったという記憶が・・・
    ウーン???
    削るとか、勿体無い気もしました。

    エンド裏からも、止めていません・・・と書いた処で、ザックスの時は、どーしたかな?
    自分の事となると、結構、適当ですね。
    そんなもんです。

  • #2

    Densuke (月曜日, 23 1月 2012 12:22)

    一件落着よかったですね。こういう経験が積み重なって名人誕生となるでしょう。ザックス時代も改良?が加えられていた、とも言えそうですね。

  • #3

    cycle-shooting (月曜日, 23 1月 2012 13:50)

    バカボンさま
    やはり自分で経験していくことも大事ですね。いい勉強になりました。

    エンド裏から止めてなくて大丈夫なんですか?泊めててもこのナットが緩んできそうで怖いんですけど...

    Densukeさま
    変な話、こんな苦労しなくとも今の既製品を買って組み込めば苦労せずに済むような気もします...まあそれが趣味なわけですが健全でないような気もします(^^;
    ザックス時代に改良が加えられたのか、改良が加えられていったモデルを継続してザックスで出たのかまたそのあたりも不明ですけどね...

  • #4

    koya (月曜日, 23 1月 2012 13:58)

    やってますね~。これで何とか解決ですね。私がジュビリーリア使っていた頃はカンパエンドアダプター使ってました。カンパエンドでしたから。ユーレーのエンドはカンパエンドと比べて幅が薄いようですね~。

  • #5

    koya (月曜日, 23 1月 2012 14:08)

    追記です。私もバカボン様のように裏からはナット締めしてませんでした。ギュッと締めて少し緩めて本体が前後に動く程度にしてましたよ。
    もちろん時々緩んでいないかは確認していましたが、意外に大丈夫でしたね。

  • #6

    バカボン (月曜日, 23 1月 2012 15:43)

    僕は、前に書いた様に、しっかりと締め込んでいますが、リアメカ動きます。
    だから、何も考えずに、ポンと付けて、これでいーのだ!!

    ノギスで測ったら、リアエンド、カンパのロード・エンドで5.7㎜位、サンジェールが4.5㎜位でした。
    カンパのストレート・ドロップアウト・エンドも有りますが、ちょっと測り難い所に有るので、知りたければ、また測りましょう。
    koyaさま、流石で御座います。

  • #7

    Densuke (月曜日, 23 1月 2012 16:44)

    ネジさえ規格通りに切られていれば勘合部分5mmあればナット無しで大丈夫だと思います。カッパーペーストとかをネジ山に塗って締め込んで下さい。

  • #8

    cycle-shooting (月曜日, 23 1月 2012 22:05)

    ネジを締め込みすぎるとディレーラーが固定され変速の時の笑劇などを受け止められないとか。で、緩めるとやはり走行時の振動で更に緩んでディレーラーが脱落するのでは?と思うのですがなんか大丈夫そうですね。今日の空いた時間でリアタイヤを外し、裏から隠しネジを締め込んでナット脱落防止対策をしました。これで一安心...
    でフロントですがやはりチャレンジャー同様あちこち削らないとダメだということが判明。と言うことは3月に日本に帰ってすぐにはドイツでの仕事も控えてるので3月後半から4月になりそうです...まあ、現時点でジュビリーでなくてもそれなりに作動しているのでよしとしますか...

  • #9

    Koya (火曜日, 24 1月 2012 15:07)

    バカボン様。やはりユーレーエンドの方が薄いのですね。結構違いますね。

  • #10

    やっぱりSW (月曜日, 24 9月 2018 17:44)

    紫サンジェのエンド、これってサンジェのエンドにユーレのアダプタを切ってロウ付けした物でしょう。

  • #11

    Biogon21 (月曜日, 24 9月 2018 20:01)

    このエンドは元々はNIVEXがついていたのを変更したのでその時に付けたようですよ。

  • #12

    ホタルイカ茹で美 (金曜日, 30 8月 2019 17:58)

    一番美しいデレラー

  • #13

    蛍いか 茹で美 (金曜日, 06 12月 2019 19:38)

    ジュビリーの前期と後期のピボットボルトの頭のフランジ形状が違う互換性なしだった。リターンスプリングの長さが違うタイプ同士